ITk strip QA (CCE)
ALiBaVaセットアップの使い方。
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Shigeki Hirose - 2020-09-28
PC起動時
PCなどが完全にシャットダウンされている状態から測定の準備をするには、以下の操作が必要。
- PCを起動する
- ターミナルを3つ開く。1つはラズパイにログイン(いまはALiBaVa用PCからはssh atlasj@192.168.1.2でログインできる)。1つはGPIB通信スクリプト用。1つはALiBaVa用。
- ラズパイにログインしたら、/home/atlasj/work/stripQA/に移動し、まずcat /var/samba/trh/temp.datで温湿度を確認する。一番右の時刻を見て、現在時刻になっているようならOK。なっていなければスクリプトが止まっているので、sudo i2cget -y 1 0x35 0xDFで設定を通した後、nohup sudo python thermohydrometer.py &で温湿度モニタースクリプトを起動する(nohupをつけるとログアウト後もスクリプトを走らせているプロセスが生き続ける)。[注意] 起動直後は/var/samba/trhが存在しないので、sudo mount.cifs //130.87.243.248/shared /var/samba/ -o user=smbuser を実行する必要がある。(パスワードを聞かれるが、何も入力せずenterでよい)
- sudo chmod 777 /dev/ttyUSB*で一般ユーザーもttyUSBを通した読み込み・書き込みをできるようにする
- ttyUSBのインデックスは、USBケーブルを抜き差ししたり、PCを再起動すると変わってしまうことがある。/home/atlasj/StripQAに移動し、python agilent34410_test.py が走るか試す。走らなかった場合は、以下の手順を試す。
- 一度GPIB-USBを抜いて、ls /dev/ttyUSB*を実行し、何番のttyUSBが存在するかを調べる。
- GPIB-USBを差してls /dev/ttyUSB*を実行する。増えたttyUSBが、GPIB-USBが使っているものの可能性が高いので、python/config.pyの中にあるdevice_path()の戻り値を適切に書き換える。
- python agilent34410_test.pyを実行し、電流値を読み込めたら成功。
- ALiBaVa を起動する
- 本体にスイッチはないので、ケーブルをさして起動。
- 必ずPCを起動した後に行うこと。でないとPCとのコミュニケーションがうまくいかずにエラーができる。
- ALiBaVa 用ターミナルで/home/atlasj/StripQAに行き、sudo ./ALiBaVa.shを実行してALiBaVa GUIを開く。
- この時にエラーが出たら、通信できていない。その場合は、ALiBaVaの電源を抜く→10秒待って再度差す→30秒待つ、を試してみる(どうやら、PCより先にALiBaVaが起動していると通信がうまくできないらしい)。
- ALiBaVa が起動したら、以下の設定をする。
- File → Openをクリックし、"kazu_tsukuba.ini"を開く。
- Run Typesにある"RS Run"をクリック。
- Max. no of eventsを100000にする。(未照射の場合は50000)
測定をする
1. 治具にMini & MD8をセットする。バッチ番号、ウェハー番号の記録を忘れずに!金属プレートの上にチェッキングソースを載せる。
- Mini & MD8ボードのコネクタがきちんとつながっているかは、横からのぞき込むとわかる。
2. 恒温槽のふたを閉め、PMTのHVを上げる。
- 恒温槽を閉める前のチェックリスト。
- センサーのバッチ番号とウェハー番号を記録したか?
- チェッキングソースを治具に載せたか?
- 850 Vまで上げる。スケーラーでトリガーレートが~300 Hzになっていることを確認する(DAQがせいぜい200 Hz程度なので、それ以上になっていれば問題ない)。
- しっかり遮光されているので恒温槽が開いている間にHVが印加されていても基本的に問題はない。
3. 恒温槽の温度を-20 degCに設定して「定時運転」を押し、-20 degCになるまで待つ。
- 温度はラズパイ上でcat /var/samba/trh/temp.dat で確認できる(左から3つ目が温度[degC]、4つ目が湿度[%])。
4. -20 degCまで下がったら、GPIB通信用スクリプトを起動。
- /home/atlasj/StripQAに行き、python CCE_measurement_controller.py [batch number] [irrad or nonirrad] [operator]を実行。
- [batch number]には、サンプルのバッチ番号を入れる。
- [irrad or nonirrad]には、照射済みセンサーの場合はirrad、未照射センサーの場合はnonirradと入力する。
- [operator]には自分を識別できる文字列を入れる(空白は受け付けないので注意。CERNアカウント名や研究室のアカウント名で良い)
- スクリプトを実行すると、約2分かけて徐々に最大印加電圧(照射済みなら-700 V、未照射なら-500 V)までVbiasが上がるので、その間電流計に注意する。-20 degCの場合、照射済みなら大体18 uA @ -700 V、未照射済みなら大体2 uA @ -500 Vぐらい。
- もし異常があれば、すぐにctrl + Cで止める!Vbiasは自動的に落ちるようになっているが、ちゃんと落ちているかすぐに確認し、もし落ちていなければ手で徐々に下げて落とす。
5. Vbiasが上がったら、ALiBaVa GUIの方でLogDataをクリックし、ファイル名を指定。このとき、
必ず左のボックスからalibava_dataをクリックして保存すること!これをしないと、デフォルトの保存先にデータが保存されてしまう。
- ファイル名はVPXxxxxx_yyyV.datという形にする。xxxxxはバッチ番号、yyyはVbiasの絶対値。.datをお忘れなく!
6. StartをクリックしてDAQを始める。
- オンラインモニターのところで、SignalタブのChip 2を選択し、左図のようになれば恐らくデータが取れている(negativeの分布の立ち上がりが緩い)。
7. 測定が終わったら、CCE_measurement_controller.pyのターミナルでENTERをクリックするとVbiasが下がる。以下、5-6を繰り返す。
- 途中経過を見たければ、新しいターミナルを開いて/home/atlasj/StripQAに行き、root -lでROOTを立ち上げてから、.x mutsuto_macro.C("alibava/data/[filename]", [Vbias])とやると、解析を走らせられる。[filename]はALiBaVaで保存したファイル名、[Vbias]はVbiasの絶対値。
8. すべての測定が終了したら、必ずVbiasが下がっていることを確認し(6517AのVOLTAGE SOURCE OPERATEランプが消灯している)、解析を走らせる。
- python analysis.dat [path to data file]; 引数には、data以下にあるファイルを指定する。
その他の情報
参考資料