ITk strip QA 
Under construction.
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 Shigeki Hirose  - 2020-08-19 
 QAシステム概要 
TestChip+MD8(Halfmoon)で測定する8項目の測定ができるシステムです。
具体的な項目
バイアス抵抗、カップリング容量、ストリップ間抵抗、ストリップ間容量、PTP作動、カップリングの暗電流、酸化膜容量、MD8のIVCV測定
すべての測定には最低でもPC、LCRメーター2台、ソースメーター2台、スイッチ操作装置(TUSB-PIO)、Raspiを用いた温度計システムと測定サンプルを装着する基盤が必要です。
B4奥クリーンルームのデスク、左のWindowsマシン上で、StripQAControlGUIソフトウェアから機器を操作して測定する。
テストチップの測定サイクルは、 
-  配線を繋ぎ変え・確認
  -  LCRメータのキャリブレーション
  -  サンプルをtestChip用基盤に装着
  -  -20℃に冷却
  -  HVが問題なくかかるかどうか、手動でチェック
  -  測定 (5項目:バイアス抵抗、カップリング容量、ストリップ間抵抗、ストリップ間容量、PTP作動)
  -  常温に戻し、テストチップをしまう
 
 
MD8の測定サイクルは、 
-  配線を繋ぎ変え・確認
  -  LCRメータのキャリブレーション
  -  サンプルをMD8用基盤に装着
  -  -20℃に冷却
  -  Ccpl測定
  -  HVケーブルをつなぎ変え
  -  CMOS 酸化膜容量測定
  -  MD8測定
  -  常温に戻し、テストチップをしまう
 
 
 測定サンプルを装着する基盤 
恒温槽内に2つの測定サンプル装着用基板がある。 
-  (左)テストチップ測定用基板―バイアス抵抗、カップリング容量、ストリップ間抵抗、ストリップ間容量、PTP作動
  -  (右)MD8測定用基板―カップリングの暗電流、酸化膜容量、MD8のIVCV測定
 
 
To be written.
 
-  WindowsマシンのメニューバーにあるVisual Studio(紫色の∞アイコン)を起動。
  -  SiliconTestSetupApp.sln をクリックして読み込む。(full pathは c:Users\atlas\Source\Repos\SiliconTestSetupApp)
  -  画面中央上にある「Local Windows Debugger」をクリックし、GUIを実行します。
  -  最初の画面でLCRメーターとソースメーターの選択画面が表示されるが、Strip QA用のデバイスはコードの中のパラメータとして設定しているので、何も選択せずにStrip QAをクリックしてください。
 
 
 テストチップ測定方法 
 配線 
テストチップを測定する際のケーブルは、以下の通り接続する。 
-  HV2410 → ITk Strip Teg Boardの”Vtest”
  -  CCPL A → 上のLCRメータ H_CUR
  -  CCPL B → 上のLCRメータ H_POT
  -  CCPL C → 上のLCRメータ L_POT
  -  CCPL D → 上のLCRメータ L_CUR
 
 
 LCRメーターのcalibration 
Calibrationは、常温で行う。 
-  OPEN Calibration 
-  testChip装着用基板に、OPEN(何も書いていない方)のCalibrationサンプルを装着。
  -  StripQAControlGUI にて、LCR Calibrationの「Open」をクリック。
  -  Calibrationが完了すると、LCRメータのフロントパネルに、"OPEN measurement completed"が表示される。 
-  失敗した時は、もう一度走らせてみる。
 
 
 
 
  -  SHORT Calibtation 
-  testChip装着用基板に、SHORTのCalibrationサンプルを装着。
  -  StripQAControlGUI にて、LCR Calibrationの「Short」をクリック。
  -  Calibrationが完了すると、LCRメータのフロントパネルに、"SHORT measurement completed"が表示される。
 
 
 
 
注:
それぞれのキャリブレーション後、"XXXXX measurement completed"が表示されていることを、必ず確認すること!時々、E43: measurement failedが出てしまうことがあり、その場合はキャリブレーションをやり直す必要があります。
 測定サンプルのセットアップ・冷却 
 
-  testChip測定用基板は、恒温槽内左の基盤。ピン番号が対応するように確認しながら、サンプルを基板に装着する。
  -  照射済みサンプルの場合は、恒温槽を―20℃に設定・運転し、-20℃に下がってから測定は開始する。(未照射サンプルは20℃)
 
 
注:測定用基板に装着する前に、サンプル(カバーの中)を恒温槽もしくはデシケータ(窒素ガスが流れている)に入れて、表面が乾燥するまで待つこと!霜や水滴がついたままだと、HVがかかったときにサンプルを破壊してしまう場合がある。
General Settingsで、測定するサンプルのBatchNo.(VPXもしくはVPAを除いた数字5桁)を記入した後、SETをクリックしてください。もし同じバッチで2つ以上のテストチップがある場合には、メッセージが表示されますので、その場合はWafer No.も入力してください。
忘れずにOperator Nameに名前を入力してください。
以下のスプレッドシートを開き、WaferNo.やSerialNo.が正しいものになっているかを確認してください。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1mlUcnUTPKlGmD6PUIn9hh5Zky5EJmUY1wDjHUVpYtlU/edit#gid=0
間違っていたり、うまく表示されない場合は、手入力で変更してください。
 バイアス抵抗、カップリング容量、ストリップ間容量/抵抗、PTP測定 
ここまで出来たら各測定に進めます。
必ず、以下の順番で測定を進めてください。ストリップ間抵抗は微妙な温度のふらつきに敏感なので、センサーの温度が十分に安定するよう、一番最後に測定します。
 
-  バイアス抵抗(「Rbias」と書かれた緑のボタンをクリック)
 
 
デフォルトでは-5~5Vまでを0.5Vステップで測定しています。
測定可能な抵抗3つすべての電流値が記録されます。
 
-  カップリング容量(「Ccpl」と書かれた緑のボタンをクリック)
 
 
1kHzでの静電容量と複素インピーダンスの絶対値が記録されます。
この測定はGUI上で測定周波数を変更することができません。
 
-  ストリップ間容量(必ずnonirradかirradか、適切な方が選択されていることを確認!その後、「Cint」と書かれた緑のボタンをクリック)
 
 
照射前後でバイアス抵抗が異なります。
照射前は-150V
照射後は-500V
測定は、100kHzでの静電容量を測り、静電容量と複素インピーダンスの絶対値が記録されます。
測定するサンプルの特性に合わせてパラメーターを(ボタンで)変更してください。
 
-  PTP(必ずnonirradかirradか、適切な方が選択されていることを確認!その後、「PTP」と書かれた緑のボタンをクリック)
 
 
照射前後でバイアス抵抗が異なります。
照射前は-150V
照射後は-500V
測定範囲はどちらも0~-40Vを0.2Vステップで測定します。
 
-  ストリップ間抵抗(必ずnonirradかirradか、適切な方が選択されていることを確認!その後、「Rint」と書かれた緑のボタンをクリック)
 
 
必ず、恒温槽の表示が-20度になってから1時間以上経過したことを確認して、測定を始めること!
照射前後でバイアス抵抗が異なります。
照射前は-150V
照射後は-500V
測定範囲はどちらも-5~5Vを0.1Vステップで測定します。
測定するサンプルの特性に合わせてパラメーターを(ボタンで)変更してください。
ここまで測定が終わったら、次にMD8とカップリング漏れ電流の測定のため、基板を切りかえます。
基板切り替えのために恒温槽をあける場合には、常温まで戻すこと!
 配線 
MD8を測定する際のケーブルは、以下の通り接続する。 
-  HV2410 →はじめ、Calibrationのために、"MD8・MOS"LEMOケーブルにつなぐ。 
-  冷却後の測定時に、"MD8・MOS" または”Ccpl IV”に測定項目によって繋ぎ変える。両方ともオレンジのLEMOケーブル。
 
 
  -  MD8 A → 上のLCRメータ H_CUR (E)
  -  MD8 B → 上のLCRメータ H_POT (F)
  -  MD8 C → 上のLCRメータ L_POT (G)
  -  MD8 D → 上のLCRメータ L_CUR (H)
 
 
 Calibration 
配線を付け替えたら、再度Calibrationを行いましょう。
testChip用でなくMD8用基板を使用することと、Shortサンプルに「MD8・MOS用」の方を使う以外は、TestChipのときのCalibrationと同じやり方。
Calibrationは、常温で行う。 
-  OPEN Calibration 
-  MD8装着用基板に、OPEN(何も書いていない方)のCalibrationサンプルを装着。
  -  StripQAControlGUI にて、LCR Calibrationの「Open」をクリック。
  -  Calibrationが完了すると、LCRメータのフロントパネルに、"OPEN measurement completed"が表示される。 
-  失敗した時は、もう一度走らせてみる。
 
 
 
 
  -  SHORT Calibtation
 
-  MD8装着用基板に、SHORTのCalibrationサンプルを装着。
  -  StripQAControlGUI にて、LCR Calibrationの「Short」をクリック。
  -  Calibrationが完了すると、LCRメータのフロントパネルに、"SHORT measurement completed"が表示される。
 
 
 
 
<!--
Calibrationの前に、Local Windows Debuggerを押して最初に出てくるGUIにあるTUSB Formのボタンをクリックし、スイッチ操作用GUIを起動してください。
GUIでDev_Open、(
PortA をOutputにしてDirectionSet)をクリックし、PortAのスイッチがすべてOnになっていること(数字の横の赤いランプが光ること)を確認します。
最初と同じ方法でCalibrationをしてください。
!-->
注:
それぞれのキャリブレーション後、"XXXXX measurement completed"が表示されていることを、必ず確認すること!時々、E43: measurement failedが出てしまうことがあり、その場合はキャリブレーションをやり直す必要があります。
キャリブレーションが終わったら、サンプルを基板に装着する。
照射サンプルの場合は、-20度に冷やす。
 カップリング漏れ電流、MD8の測定 
 MD8のIVCV 
 
-  HV2410ケーブルを”MD8・MOS”レモケーブルにつながっていることを確認してください。
CCPL IVにつながっているとチップを壊してしまうので、かならず配線を確認すること!
  -  GUIで、”MD8”をクリックする。 
-  0~-500Vを10Vステップで測定します。
  -  電流、静電容量、複素インピーダンスの絶対値が記録されます。
 
 
 
 
 カップリングの暗電流 
必ず、恒温槽の表示が-20度になってから1時間以上経過したことを確認して、測定を始めること! 
-  HV2410ケーブルが、”CCPL IV”LEMOケーブルにつながっていることを必ず確認する。
  -  GUIで、”Ccpl_leak”をクリック。 
-  0~10Vまでは0.5Vステップ、0~100Vまで5Vステップで、カップリング部に電圧をかけたときの暗電流を測定します。
 
 
 
 
 酸化膜容量(QA測定からは除外)  
注:酸化膜容量の測定は、陽子照射後にはうまくできないことがわかったので、やらないことになっています。
二枚目の基板、MOS HVにTestVからつながるケーブルがつながっていることを確認してください。
照射前後で測定が異なります
照射前 周波数10kHz、測定範囲-60~0V、0.1Vステップ
γ線照射後 周波数100kHz、測定範囲-60~0V、0.1Vステップ
陽子照射後は測定しない予定です。
どちらも静電容量と複素インピーダンスの絶対値が記録されます。
サンプルの特性に合わせてパラメーターを変更してください。
 温湿度計について 
温湿度計のテクニカルな詳細はこちら→ 
温湿度計 on Raspberry Pi
Strip test chip QAで使っているものはラズベリーパイ(130.87.242.194)に接続されている。atlasjユーザー(パスワードは誰かに聞いてください)でログインし、~/work/stripQAにあるthermohydrometer.pyというPythonスクリプトで温湿度を読み出せる。このスクリプトは温湿度を記録・表示し続けると同時に、/var/samba/trh以下に最新の測定結果をtemp.datとして保存する。/var/sambaはWindows(130.87.243.248)のデスクトップにあるsharedというフォルダーと共有されているため、最新の温湿度をWindows側から読み出せる。
設定方法は以下の通り。 --> 
あるタイミングでSambaでのマウントがうまく行かなくなったのと、あまり必要もないのでやめました。
[Windows側]
1. 共有フォルダ―を作る。例えばsharedというフォルダーを作り、右クリック→プロパティから共有設定をする。参考→ 
https://pc-karuma.net/windows-10-share-files-folders/
ネットワークとかの設定をしなきゃダメかも(色々試行錯誤したので、どれが必要でどれが必要じゃなかったのかわかりません。。。)
共有に成功していると、File Explorer → Network → 自分のPCを選択(130.87.243.248の場合はDESKTOP-KCK793P)で共有フォルダ―が見えているはず。
[ラズパイ側]
1. Sambaをインストールする
$ sudo apt update
$ sudo apt install samba
$ sudo apt install winbind
$ sudo apt install libnss-winbind
$ sudo apt install samba-client
2. smbuserというユーザーを作り、共有フォルダ―へのアクセスを許可する。
$ sudo useradd smbuser
$ sudo chown smbuser:smbuser /var/samba/
$ sudo pdbedit -a smbuser
3. /etc/samba/smb.confに以下を書き込む。
[share]
   comment = Share Folder
   browseable = yes
   path = /var/samba
   writable = yes
   valid users = smbuser
   force user = smbuser
書き込んだら、sudo /etc/init.d/samba restartでサービスをrestartする。
4. 共有フォルダーをマウントする。
sudo mount.cifs //130.87.243.248/shared /var/samba/ -o user=smbuser
IPの直後の"shared"は、先ほどWindowsマシンでつくった共有フォルダーの名前になる。
 測定ログ 
8月 (
QAMeasurementLog202008)
以後はE-logへ → 
Strip E-log
 マニュアルなど 
 
-  ソースメーター 
-  Keythley Model 2410 1100 V SourceMeter  
  -  Keythley Model 486 Pico Ammeter  
  -  Keythley Model 6517A Electrometer/High Resistance Meter  
 
 
 
 
 
-  LCRメーター 
-  Agilent 4284A Precision LCR Meter  
 
 
  -  恒温槽  
 
 
 参考資料 
  
  
  
  
  
 メモ 
佐藤が編集するまえのバージョン:r19